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肩こり、頭痛、腰痛…更年期の辛い症状へのおすすめ対処法

更年期を迎えた女性は精神的にも肉体的にもさまざまな辛い症状に悩まされがちです。
一時的な痛みなら鎮痛剤を飲んだり、湿布を貼ったりといった対処法で済ませてしまいがちですが、長期的になるとそういった対処法だけでは乗り切るのが難しい傾向にあります。

今回は、更年期の女性が悩まされやすい肩こりや頭痛、腰痛などの辛い症状を少しでも緩和するためにできるおすすめの対処法について詳しくご紹介します。

目次
  1. 1.おさらいしておきたい更年期という時期
  2. 2.更年期の肩こりや頭痛、腰痛の気になる特徴とは?
  3. 3.更年期に肩こりや頭痛、腰痛に悩まされやすいのはなぜ?
  4. 4.更年期の辛い肩こりや頭痛、腰痛を緩和するためにおすすめの対処法

1.おさらいしておきたい更年期という時期

おさらいしておきたい更年期という時期

更年期とは、閉経前後の10年ほどの時期を指します。50歳くらいで閉経する人が多く、45歳から55歳くらいの時期が更年期と考えられています。
 
この10年くらいの時期に卵巣の機能が低下し女性ホルモンの一種である「エストロゲン」の分泌が減少します。そして、閉経後は女性ホルモンがほぼ分泌されなくなります。
 
更年期には、精神的にも身体的にもさまざまな症状が現われますが、そのうち日常生活に支障をきたすような深刻なものを更年期障害と言います。
 
更年期は女性なら誰しも体験する時期ですが、誰しも更年期障害に悩まされるわけではありません。つまり更年期の症状やその程度には個人差があるということです。
 
また、現れる症状も人によって異なりますが、一般的に肩こりや頭痛、腰痛などに悩まされる人は多いようです。

2.更年期の肩こりや頭痛、腰痛の気になる特徴とは?

更年期の肩こりや頭痛、腰痛の気になる特徴とは?

肩こりや頭痛、腰痛という症状は更年期でなくても比較的多くの人に現れる症状です。しかし、更年期の女性には発症頻度が高く、その症状も微妙に異なるということが言えます。
 
例えば肩こりについてですが、更年期でなくても仕事が勉強、読書などに熱中して目を酷使したり、長時間同じ姿勢でいたりすると起こることがよくあります。
 
また、肩がこることで頭痛を引き起こすこともありますし、長時間座りっぱなしでいると腰痛に悩まされることもよくあります。
 
しかし、更年期の肩こりはもっとずっしりと肩周辺が重くなったり傷んだりだるくなったりします。また、肩だけがこっているように感じられるのではなく、首から背中にかけてなど広範囲で同様の症状が現れがちです。
 
また、肩だけでなく、腰も固まって張っているように感じられるのが特徴的です。腰痛も頭痛も波があり、強くなったり、軽くなったりするので振り回されやすくより辛く感じられる傾向にあります。
 
そういったことを目安に更年期特有のお悩みかどうか判断するのもひとつです。

3.更年期に肩こりや頭痛、腰痛に悩まされやすいのはなぜ?

更年期に肩こりや頭痛、腰痛に悩まされやすいのはなぜ?

更年期に肩こりや頭痛、腰痛に悩まされやすいのはなぜでしょうか。いくつかの要因が考えられます。

自律神経の乱れによる血行不良
更年期は女性ホルモンの分泌が急激に低下することによって自律神経が乱れやすい時期です。自律神経の乱れは血行不良に繋がって肩こりや頭痛などを引き起こすことがあります。
 
また、自律神経が乱れると痛みに対して敏感になる傾向があるので、より肩こりや頭痛、腰痛が辛く感じられることがあります。

加齢による筋力の低下
更年期の女性は加齢によって筋力が低下し、それが肩こりや腰痛に繋がることもあります。

眼精疲労や老眼
更年期に限らず目を酷使することによって眼精疲労が引き起こされ、そのせいで肩こりや頭痛に悩まされることがあります。
 
それに加えて更年期の女性は老眼になっていく時期でもあり、それに気がつかずメガネやコンタクトレンズなどで対策をとらないでいると肩こりや頭痛といったお悩みを深刻化させてしまうこともあります。
 
このほかにも運動不足や過労、ストレス、冷えなどが原因として考えられます。また、これらの原因が複雑に絡み合って辛い症状に繋がっていることもあります。
 

4.更年期の辛い肩こりや頭痛、腰痛を緩和するためにおすすめの対処法

更年期の辛い肩こりや頭痛、腰痛を緩和するためにおすすめの対処法

長時間同じ姿勢をとらないようにする
これは更年期に限ったことではありませんが、長時間同じ姿勢をとると同じ筋肉に長時間負担をかけることになります。その結果筋肉に緊張が続いて硬くなったり、筋肉内の血管が圧迫されて血流が滞ったりして肩こりを引き起こします。
 
そのため仕事や趣味などに熱中していたとしても、1時間に1度は休憩をとったり、席を立ったり、あるいは軽く体を動かしたりするのがおすすめです。

姿勢を正すよう心がける

猫背などの悪い姿勢を続けていると、首や肩、腰などの筋肉への負担を強いることに繋がります。
 
骨盤を立て軽く胸を張り、頭を軽く背もたれに預けるようにして肩の力が抜ける姿勢を意識してみましょう。このように姿勢を正すためには机や椅子選びも重要となります。
 
それぞれの高さや組み合わせ、椅子の背もたれはその形や傾き具合などに注意し、できるだけ姿勢を正した状態をうまく保てるような机や椅子を選びましょう。

ストレッチやエクササイズを行う
デスクワークの合間や就寝前の習慣にしたいのが、ストレッチやエクササイズです。負担がかかり緊張しがちな筋肉を動かすことで滞りがちな血流をよくする効果が期待できます。
 
また、ストレッチやエクササイズを行うと気分転換にもなるので一石二鳥です。エクササイズはハードなものを行う必要はありません。
 
ヨガや太極拳などのほか、ラジオ体操でも道具を使って筋肉をほぐすようなものでも構いません。体に無理がかからず毎日続けやすいものを自分で選んでみてください。

目を休めたり、老眼による視力低下などに注意する
肩こりや頭痛については疲れ目が影響していることもあります。特に更年期の女性は老眼によって近いものが見えにくくなったにもかかわらずこれまでと同じような生活を続けていると肩こりや頭痛に繋がってしまうことがあります。
 
老眼の程度によっては老眼鏡やルーペなどを使用したり、コンタクトを遠近両用のものに切り替えたりすることも検討しましょう。
 
また、目を酷使しがちな場合は休息をとって遠くを眺めるなどして目を休める時間を持つことも大切です。

体を温める
肩こりや頭痛、腰痛の背景に冷えがあることも考えられるので、更年期は特に体を冷やさないように心がけましょう。それと同時に日頃からシャワーではなく湯船にゆったりと浸かる時間を持ち、首や手首、足首を温めるといったこともおすすめです。

リラックスできる時間を持つ
精神的な緊張が続くことも肩こりや頭痛の原因となってしまうので、1日の中で何度かリラックスできる時間を持ちましょう。散歩や読書、家族や友人と過ごす時間など自分がどんな時にリラックスできるのか知っておく必要があります。
 
自分でリラックスタイムを作り出すのが苦手な人はアロマの力を借りるのも手です。芳香浴をしたり、キャリアオイルで精油を混ぜてマッサージしたりと自分に合った方法でアロマを取り入れてみましょう。
 
これらの対処法に取り組んでみても一向に症状が緩和する見込みがない場合や痛みの度合いが強い時などは疾患が潜んでいる可能性があります。気になる症状があれば速やかに受診することをおすすめします。
 
いかがでしたでしょうか。今回は、更年期に感じやすい肩こりや頭痛、腰痛へのおすすめの対処法についてご紹介しました。ぜひ参考にしていただき、更年期の痛みや辛さを少しでも緩和できるよう取り組んでみてください。
 

ライター:遠藤幸子

美容ライター、エイジング美容研究家

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