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「〇歳だから更年期」更年期と年齢の関係性

40代になると、イライラしたり疲れやすくなったり…そんな症状が気になる方も増えてきます。
この時期は『更年期』と呼ばれます。更年期は閉経に向け、少しずつ女性ホルモン分泌のバランスが変化していく時期。イライラやホットフラッシュなどのつらい症状に「いつまで続くの?」と、思うかもしれません。今回は更年期と年齢の関係性について解説していきます。

目次
  1. 1.いくつになったら更年期なの?
  2. 2.いつから更年期が始まったかを知ろう
  3. 3.充実した生き方が、更年期を生きやすくする
  4. 4.まとめ

1.いくつになったら更年期なの?

いくつになったら更年期なの?

ではいくつになって、どのような状態になると「更年期」なのでしょう。
一つひとつ解説していきます。

■「更年期」の定義
日本産科婦人科学会は更年期の『閉経の5年前後の合計10年間』としています。

■どうなったら「閉経」なの?
日本産婦人科学会は月経が来ない状態が12か月以上続いた時に、1年前を振り返って閉経としています。

■何歳ごろが閉経の時期?
日本人女性の平均的な閉経年齢は50.5歳。
しかし、閉経の時期には個人差があります。
早いと40代前半で閉経する人もいれば、50代後半に閉経する人もいます。

■更年期の始まりはわかりにくい
更年期は閉経の前後の5年間。
一般的には「45歳~55歳頃」が更年期にあたると言われています。

しかし、正確にいつから始まったのかは体感ではわかりません。
最後に月経が来て1年以上経過してから、1年前に「閉経した」とわかります。
さらに、閉経した時よりも5年も前から女性ホルモンのバランスはゆっくりと変化しています。
ほとんどの女性が気づかないうちに、更年期になっているのです。

2.いつから更年期が始まったかを知ろう

いつから更年期が始まったかを知ろう

女性ホルモンのゆらぎは、大きな波にならないと実感しにくいのも事実。
そのため、多くの女性は症状がつらくなってから更年期に気づき、そのつらさと向き合っているのです。

■更年期のはじまりに多い症状 
女性ホルモンのゆらぎがおきると、よく自覚する症状は「月経周期の乱れ」です。
月経がくる時期や日数のばらつき、経血の量に変化が数か月続くようになると、「女性ホルモン分泌の変化=更年期のはじまり」の可能性があります。

■婦人科受診で体の変化を知ろう
年齢的に更年期の時期に差し掛かっても、まだ自覚症状が気にならない時期であれば、ご自身の女性ホルモンの状態を知っておくことをおすすめします。

検査は簡単で婦人科に受診すると、問診や年齢・症状をもとに「血液検査」で女性ホルモンの変化を調べてくれます。

一般的な女性ホルモンの検査項目は・黄体ホルモン(エストロゲン)・卵胞刺激ホルモン(FSH)・黄体ホルモン(LH)です。更年期になると黄体ホルモン(エストロゲン)の値が低下し、卵胞刺激ホルモン(FSHと黄体ホルモン(LH)の値が上昇します。

1回の採血で、あなたの女性ホルモンのバランスを知ることができるのです。

■女性ホルモンの乱れに早めに対処しよう
自覚症状の少ない時期から、女性ホルモンの乱れをサポートしてあげることで精神的にも身体的にも負担の少ない更年期を過ごすことができます。
更年期の治療には漢方や女性ホルモンの内服・注射・張り薬など色々とあります。

女性ホルモンの波がさざ波のように穏やかな時期であれば、薬に頼らずに症状と上手に付き合っていくことも可能です。本当につらくなって、どうしようもなくなるまで我慢するのでは、ココロにもカラダにも負担が大きくなってしまいます。

まだ、早いかな?と思う時期でも、月経周期の乱れなどの予兆を感じたら、早めに専門家に相談することをおすすめします。

3.充実した生き方が、更年期を生きやすくする

充実した生き方が、更年期を生きやすくする

更年期と聞くと、ホットフラッシュやイライラなど辛いことが多いように感じて、ちょっとブルーな気持ちになってしまうかもしれません。
たくさんの女性が悩んできた更年期の過ごしかた。
ここでは楽しく更年期をすごすポイントをご紹介します。

■「更年期には終わりがある」と知っておく
更年期は一生続くわけではありません。
長くても10年。
必ず、更年期には終わりがやってきます。
更年期には自覚症状もない期間もありますので、実は残りの更年期の期間は、思っているほど長くないのかも…
「いつまで続くんだろう」よりも「もうすぐ終わる」と、思考のシフトチェンジをすると、少し気楽に過ごせるようになるかもしれませんね。

■睡眠をしっかりとる
更年期になると、女性ホルモンの影響で、自律神経も乱れがちになってしまいます。
十分な休息をとることで、自律神経の働きを整えることができます。
自律神経のバランスが乱れると、イライラしたりホットフラッシュの症状を強くしてしまう危険も。
体調やココロが安定しないのであれば、日中にも体を横にして休む時間をとるようにして、意識的に体を休めるようにしたいですね。
 
■体を動かす
外に出かけて、きれいな空気と日光をあびることが、ホルモンバランスの乱れにはよいとされています。でも、コロナ禍ではなかなか難しいですよね。

室内でできる、更年期の女性におすすめの運動といえば、ヨガやピラティスなど。
ヨガやピラティスは体を動かすだけでなく、深い呼吸を意識することで、細胞をイキイキと活性化させる効果があります。

最近では、オンラインで受けられるヨガやピラティスのクラスも増えてきています。
ご自宅で、スキマ時間に自分の好きなタイミングで受講できるのも魅力です。
コロナに感染する心配もなく、体調に合わせてできるオンラインのクラスに参加しながら、細胞から活性化して更年期の時期を楽しく過ごしていきましょう。

■無理をしない
家庭でも仕事でも、忙しい毎日を送っている更年期の女性も少なくありません。
過度なストレスやプレッシャーは、女性ホルモンのバランスだけでなく、自律神経も乱してしまいます。

無理をして、知らない間に更年期の症状を悪化させてしまう女性も増えているのが、現代社会の問題にもなっています。

無理をしているなぁ…と感じるようであれば、これ以上無理をしない過ごし方も更年期の女性には大切にしてほしいです。

4.まとめ

まとめ

「いつまで続くの?」と、終わりが見えない更年期の日々に、不安を感じる人も多いと思います。

更年期の時期は大体10年前後。
そして、早い人も遅い人もいますが、必ず更年期には終わりがあります。
更年期を過ごしやすく、生きやすくするためにできることはいろいろあります。
更年期と上手に付き合って、穏やかで充実した毎日をすごしていきましょう。
 

ライター:Akari

現役看護師として、腎臓・循環器、糖尿病患者さんの看護に携わっています。
20年の看護師経験を活かし、医療ライターとしても活躍中です。

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